プレート式熱交換器
英文では PLATE TYPE HEAT EXCHANGER と言い、熱効率を上げるために、さまざまな形の波形を施した薄い板を何枚も重ね、その板と板の間に交互に冷やすもの、冷やされるものを流します。
最大の特徴は、プレートの枚数を増減できるところ、言い換えれば容量の増減ができるところです。
プレートの材料には、海水を使用するものにはほとんどがチタン板を使用します。
他にステンレス板などがあります。
船舶用熱交換器の場合、設置スペースの問題よりプレート式熱交換器を使用するケースが増えています。
弊社も多管式にばかりこだわっているわけには行かず、熱交換器なら何でもできる、熱交換器メーカーでなければという事で始めました。
これで、多管式、フィン管式、プレート式とすべてフォロー出来ます。
下の写真は、プレート式熱交換器第一号です。
ちょっと小さいですが、大きくなっても似たような構造です。
出入口は四つ、冷やす方の出入口と、冷やされる方の出入口です。
同時に板に強度を持たせます。
このプレートの裏表に冷やすもの、冷やされるものが別々に流れます。
長年使用した伝熱プレートの、洗浄前と洗浄後を比較したものです。
これだけ汚れていますと、性能に影響が出ます 。
問題は各プレート間のシールガスケットですが、通常NBRを使用します。
NBR自体材質が向上していますので、シール性、耐劣化性とも性能が上昇しています。
プレート式熱交換器の据付
搬入したプレート熱式交換機は据付工事に入ります。薄い板を何枚も重ねて組立てられていますので、取り扱いには十分な注意が必要です。
特に、吊り上げる場合は細心の注意が必要です。少しでも無理が掛かったりすると、漏れなどの原因になったりします。
予定の場所に設置されると、次に冷やす側と冷やされる側の配管接続を行います。
他にも種々作業がありますが、これで設置据付が完了です。
すべての設置作業が終りいよいよ運転に入りますが、ここでもいろいろと注意が必要です。
熱交換器全般に共通することですが、まず冷たい側の流体を徐々に流し、次に熱い方の流体を徐々に流してやります。これを逆にするとトラブルの原因となります。
設置作業はほとんどの場合お客様の方で施行されますが、皆さんよくご存知なので設置据え付け作業や
運転開始時のトラブルはほとんどありません。
下の写真は、潤滑油を冷却するプレート式熱交換器の、配管作業を行っている所です。
伝熱プレートは約150枚です。
配管接続を行っている所です 。
組み込む前の伝熱プレートです。
弊社工場ではなく、船舶用のため船内での工事のため
機器の近くまで搬入した所です。
配管は無理な力がかからないように、寸法合わせは、専門の技術が必要です。