熱交換器の制作
多管式熱交換器(シェル&チューブタイプ)
多管式熱交換器は主に次の部品より構成されます。〇 胴体
〇 水室カバー
〇 伝熱管
〇 管板
素材により、切断、溶接、機械加工等を行い組み立てられ、検査を行います。検査合格後、塗装及び最終確認が行われ、出荷されます。
1. 材料の準備
材料の切断、加工
鋼板、鋼管等を切断や機械加工等を行い、材料の準備を行います。2. 溶接等の製缶作業
製缶・溶接作業
準備した材料を溶接等で組み立てて行きます。3. 水室カバー
水室カバーの製作
鋳造製(鋳物)水室カバーを製作します。ブラスト(表面処理)、機械加工等を行います。
4. 管板の製作
管板の機械加工(穴あけ)
伝熱管が挿入される管穴、締め付けボルト用のボルト穴を開けていきます。管穴は気密性を高めるため、リーマ加工を施工します。
5. バッフル、支柱の製作
バッフル、支柱、隔管の組立
バッフル、支柱、隔管及び管板の組立と胴体への挿入。比較的小型のものは、立てた状態で組み立てます。
6. 伝熱管の組込
伝熱管の組込
伝熱管を胴体内に組込ます。組込方法は種々ありますが、手作業で挿入しているところです。
7. 伝熱管の取付け
伝熱管の取付け作業
伝熱管を管板に取り付けます。拡管という方法で行う事が一般的です。
拡管作業は、トルクコントロールにより均一に行われます。
8. 検査
水室カバー側
胴体側
胴体側
熱交換器の検査
寸法、外観検査及び水圧、気密等による耐圧検査を行います。圧力計を設置し、胴側と水室カバー側を別個に行います。
9. 検査後の工程
冷却水出入口側
冷却折返し側
冷却折返し側
検査後の水室カバー内面塗装
検査合格後、最終確認を行います。その後、塗装を行いますが、冷却水に海水を使用することが多いため、水室カバー内面は、重防錆塗装を行います。
10. 塗装
下塗り塗装
上塗り塗装(仕上げ)
上塗り塗装(仕上げ)
機器の外面塗装
水室カバー組立後、外面塗装を行います。通常は下塗り、上塗り塗装を行いますが、下塗りのみで保温材の取付けを行う場合もあります。
11. 出荷
機器の出荷
完成後付属品と共に出荷されます。国内の場合は、トラックまたはトレーラーで運搬されます。
出荷の際は、機器に傷がつかない様に十分な養生を行います。